文:ラリーズ編集部
今回は、全日本ジュニア選手権で2度の優勝を経験している吉山僚一を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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吉山僚一とは?
写真:吉山僚一/撮影:ラリーズ編集部
吉山僚一は、中学3年生にして全国中学校卓球大会男子シングルス制覇、全日本選手権ではジュニアの部で初優勝を飾るなど、男子ジュニアの中で最も勢いのある選手の1人です。
全国中学校卓球大会では団体でも主力メンバーとしてチームを引っ張り、優勝に導きました。同年には愛知工業大学、愛工大名電高も全国大会の団体の部で優勝をつかみ取り、学園の全卓球部で初の完全優勝を飾る快挙を達成しました。
吉山僚一のプロフィール
吉山僚一(よしやまりょういち)は2004年7月16日生まれの20歳(2024年11月時点)で、埼玉県ふじみ野市出身です。小学生の時から県内のクラブチーム・TC中原で卓球の腕を磨き、小学生時代には東アジアホープス大会の代表選手にも選出されています。
中学2年生までは県内の大井東中学校に在籍していましたが、途中で卓球の強豪である愛工大名電中学校に転校しこれまで以上に卓球に打ち込むようになりました。そして、中学生3年生で迎えた全国中学校卓球大会男子シングルスでは初優勝を飾り、そのままの勢いを持って全日本選手権ジュニアの部に臨みました。
上位勢には手塚崚馬(明治大)や高校の先輩となる横谷晟らがいる中で勝ち上がり、決勝では当時小学6年生で横谷や曽根翔(T.T彩たま)に勝利して上がってきた松島輝空を3-1で破り、2つ目のビッグタイトルを獲得しました。
写真:吉山僚一/撮影:ラリーズ編集部
中学卒業後はそのまま愛工大名電高に進学し、高校のトップ選手が集まる環境の中で実力を磨いています。2020年は新型コロナウイルスの影響でインターハイが中止となったものの、2021年のインターハイでは学校対抗優勝、シングルス、ダブルス準優勝という素晴らしい成績を残しました。
写真:2022年インターハイ優勝を果たした愛工大名電高/撮影:ラリーズ編集部
そんな吉山の進化は止まらず、2022年1月に開催された全日本選手権ではジュニアの部優勝、一般の部ベスト8と、超高校生級の活躍を見せます。同年のインターハイでは同期の鈴木颯に3冠を達成されはしますが、学校対抗優勝、男子シングルス準優勝、ダブルスベスト4と結果を残しました。
Tリーグには3rdシーズンとなる2020-2021シーズンより岡山リベッツに所属。2020-2021シーズン、2021-2022シーズンはともに0勝2敗と、勝利を挙げることはできませんでしたが、2022-2023シーズンに念願の初勝利を挙げました。さらに、2023年の全日本選手権では準々決勝で張本智和に敗れたものの2年連続のベスト8入りを果たし、その実力を示しました。
このように高校生ながら日本トップレベルのプレイヤーとして活躍していた吉山ですが、高校卒業後は附属の愛知工業大学ではなく、関東の名門・日本大学に進学しました。日本大学では1年生から団体戦のレギュラーとして活躍し、インカレでは3位入賞に貢献しました。
吉山僚一のSNS
吉山僚一のプレースタイル
吉山僚一は右シェーク裏裏の攻撃型で、威力のあるバックハンドドライブと安定感に富んだフォアハンドでのラリーが特長です。プレー領域は前陣が多く、特にバックハンドで攻撃できる範囲が広いです。
写真:吉山 僚一/撮影:ラリーズ編集部
吉山は台上のほとんどの部分をチキータで処理することができ、そこからバックハンドで威力の高いドライブを仕掛けるパターンを得意としています。左利きの選手と対戦しても、ラリーで相手のフォアハンドに負けない球威のバックハンドドライブを打つことができるため、吉山と対戦する選手はバックハンドを警戒します。
写真:全日本選手権での吉山僚一/撮影:ラリーズ編集部
一方でフォアハンドの攻撃に関しては、威力はもちろんであるが的確なコース取りと安定感が特徴的です。スイングがコンパクトであるため、相手の素早い打球にも反応することができ、ミスが少ないです。
また、サービスもスイング以上の回転量がかかっているため、得点源となっています。特にYGサービスではたびたびサービスエースを決めることがあります。
吉山僚一の使用用具
吉山僚一はヤサカの契約選手で、ラケットはヤサカの『馬林エキストラスペシャル』、ラバーはフォア面に『ラクザX』、バック面に『ラクザ7』を使用しているそうです。
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吉山僚一の世界ランキング
吉山僚一の世界ランキングは105位(2024年11月時点)で、最高ランキングは75位(2024年9月)です。
吉山僚一の国内大会での主な成績
2019年 | 全中 | 男子シングルス:優勝、男子学校対抗:優勝 |
2020年 | 全日本選手権 | ジュニア男子シングルス:優勝 |
2021年 | インターハイ | 男子シングルス:準優勝、男子ダブルス:準優勝、男子学校対抗:優勝 |
2022年 | 全日本選手権 | ジュニア男子シングルス:優勝、男子シングルス:ベスト8 |
インターハイ | 男子シングルス:準優勝、男子ダブルス:3位、男子学校対抗:優勝 | |
NOJIMA CUP | 男子シングルス:3位 | |
2023年 | 全日本選手権 | 男子シングルス:ベスト8 |
TOP32平塚大会 | 男子シングルス:3位 | |
インカレ | 男子団体:3位 | |
2024年 | 全日本選手権 | 男子シングルス:ベスト16 |
インカレ | 男子団体:準優勝 |
吉山僚一の国際大会での主な成績
2019年 | フランスジュニア&カデットオープン | ジュニア男子シングルス:優勝、カデット男子シングルス:準優勝 |
中国ジュニア&カデットオープン | カデット男子シングルス:ベスト4 | |
台湾ジュニア&カデットオープン | ジュニア男子シングルス:準優勝、ジュニア男子ダブルス:優勝 | |
2022年 | WTTユースコンテンダーハビージョフ | U19男子シングルス:ベスト4 |
WTTユースコンテンダーヘルシンボリ | U19男子シングルス:準優勝 | |
WTTユーススターコンテンダーヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア | U19男子シングルス:ベスト4 | |
2023年 | アジア選手権 | 男子団体:5位 |
混合ワールドカップ | 団体:3位 | |
WTTフィーダービエッラ | 男子シングルス:ベスト4 | |
2024年 | WTTフィーダーマスカット | 男子シングルス:準優勝 |
まとめ
全日本ジュニア優勝の経歴を持ち、インターハイでも活躍した吉山僚一。若き実力派の彼が、今後世界を舞台に戦う選手となるのか。今後の彼の活躍に注目です。