写真:ヤサカ社の「ラクザX」
ヤサカ社のラバー「ラクザX」は、ラクザシリーズの中でも最高のグリップ力を持つことが一番の特徴です。このラバーは、中陣、後陣攻撃を得意とするプレーヤーがうまく使いこなすことで性能を発揮できるといわれています。「ラクザX」にはどのような特徴や性能があり、どのような選手に適しているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
ラクザXはヤサカ社が販売するドイツ製の「ハイブリッドエナジー型ラバー」に分類されるラバーです。一般的な言葉で言い換えると、テンション系裏ソフトラバーになるでしょう。ラクザXは、シリーズ最高のグリップ力を持ち、圧倒的な安心感を持つという特徴があります。
そして、「NSS(ノンスリップシート)」により、どんな状態からでも回転もかけ返すことができる優れた性能を持ちます。
ヤサカ社基準で、厚さは特厚、厚、中厚が用意されており、スピード性能は11、スピン性能は13+、コントロール性能は10、硬度が45~50°となっています。
グリップ力と安定感を特徴として持つラクザXですが、その内容を詳しく見ていきましょう。
●どんな状態でも確実に回転をかけられる
ラクザXはNSS(ノンスリップシート)が使われていることが一番の特徴といえます。ノンスリップシートとは、文字通りスリップしないシートという意味です。強烈な回転がかかったボールに回転をかけ返したいときに、まれに十分な回転がかからず、表面をスリップしてしまう場合をがあります。NSSはこのスリップを防ぐことができ、どんな状態からでも摩擦した分だけ確実に回転をかけることが可能になります。
●グリップ力
ラクザXは、従来のラバーよりも長くグリップしている感覚が得られることから、抜群の安心感とラリーの安定感を誇るといわれています。実際にレビューを見ても、ぐっと掴む感じがあり、ボールが引っ掛かってくれるという声が多く挙がっています。
●十分な弾みと飛距離が期待できる
ラクザXのパワースポンジは硬めになっており、このスポンジが十分な弾みと飛距離を生み出します。力強いドライブ攻撃で、相手の回転に負けたくないときに最適なラバーといえます。
●ラクザシリーズの中でもグリップ力がある
ラクザシリーズには、ラクザXのほかにラクザXソフト、ラクザ7、ラクザ7ソフト、ラクザ9があります。ラクザXソフトは、NNSにソフトスポンジをプラスしたもので、ラクザXソフトの硬度はラクザXよりやや軟らかく、40~45°となっています。またラクザ7はラクザXよりスピンがやや高く(性能は14)、強烈なスピンを持つ重い打球を作ります。ラクザ9はラクザ7をベースに作られていますが、スピードが11+と増しており、スピード重視の仕様になっています。ラクザXはラクザシリーズの中でも、グリップ力に優れているラバーといえます。
ラクザXは、どのようなプレーヤーに向いているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
●前陣よりも、中陣、後陣で戦うプレーヤー
ラクザXは、スピードで攻めるラバーというよりも、グリップ力を誇り、高い回転性能を発揮するため、ドライブの威力に優れています。このことから、中陣、後陣に下がってドライブの引き合いといったポジションを得意とするプレーヤーにとって向いているといえます。
●最大限にラバーの能力を引き出せる中級プレーヤー
ラクザXは、優れたグリップ力を持つとお伝えしましたが、打ってみると硬めでボールの扱いが普通のラバーよりも少し難しいともいわれます。このことから、できれば中級プレーヤー以上が使うことで、ラバーの性能を最大限に発揮できるのではないかといわれます。
●ペンドラのプレーヤー
ラクザXは硬く、弾みとスピード感もある打球を出せることからペンホルダーユーザーに向いているというレビューもあります。安心感を持ってドライブができるのは何より、一発で撃ち抜いたり、回転のあるドライブを打つスタイルの“ペンドラユーザー”にとってメリットがあるようです。
ラクザXは、最高レベルのグリップ力を誇り、中級以上のプレーヤーにおすすめのラバーです。このような特徴的な性能を体感してみるのはいかがでしょう。
文:ラリーズ編集部