写真:全日本選手権での吉山僚一(愛工大名電高)/撮影:ラリーズ編集部
卓球選手紹介 吉山僚一の使用用具・大会成績・プロフィール
2021.01.01
今回は、中学生時にビッグタイトルを連続で獲得、Tリーグへの参戦も表明した吉山僚一(愛工大名電高)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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吉山僚一とは?
吉山僚一は、中学3年生にして全国中学校卓球大会男子シングルス制覇、全日本選手権ではジュニアの部で初優勝を飾るなど、男子ジュニアの中で最も勢いのある選手の1人です。
全国中学校卓球大会では団体でも主力メンバーとしてチームを引っ張り、優勝に導きました。同年には愛知工業大学、愛工大名電高も全国大会の団体の部で優勝をつかみ取り、学園の全卓球部で初の完全優勝を飾る快挙を達成しました。
また、Tリーグ・岡山リベッツと契約を結び、チームの最年少メンバーとして丹羽孝希(スヴェンソン)や上田仁(岡山リベッツ)らとともに戦っていくことになります。
プロフィール
写真:吉山僚一(愛工大名電高)/撮影:ラリーズ編集部
吉山僚一は、2004年7月16日生まれの16歳(2021年1月時点)です。埼玉県出身で、小学生の時から県内のクラブチーム・TC中原で卓球の才能を磨いてきました。東アジアホープス大会の代表選手にも選出されています。
中学2年生までは県内の大井東中学校に在籍していましたが、途中で卓球の強豪である愛工大名電中学校に転校しこれまで以上に卓球に打ち込むようになりました。そして、中学生3年生で迎えた全国中学校卓球大会男子シングルスでは初優勝を飾り、そのままの勢いを持って全日本選手権ジュニアの部に臨みました。
上位勢には手塚崚馬(明徳義塾)や高校の先輩となる横谷晟(愛工大名電高)らがいる中で勝ち上がり、決勝では当時小学6年生で横谷や曽根翔(愛工大名電高)に勝利して上がってきた松島輝空(JOCエリートアカデミー/星槎)を3-1で破り、2つ目のビッグタイトルを獲得しました。
写真:吉山僚一(愛工大名電高)/撮影:ラリーズ編集部
中学卒業後はそのまま愛工大名電高に進学し、高校のトップ選手が集まる環境の中で実力を磨いています。2021年には、3rdシーズンを迎えていたTリーグに岡山リベッツの一員として参戦することが決まり、更なる活躍が期待されています。
プレースタイル
吉山僚一は右シェーク裏裏の攻撃型で、威力のあるバックハンドドライブと安定感に富んだフォアハンドでのラリーが特長です。プレー領域は前陣が多く、特にバックハンドで攻撃できる範囲が広いです。
写真:吉山 僚一(愛工大名電高)/撮影:ラリーズ編集部
吉山は台上のほとんどの部分をチキータで処理することができ、そこからバックハンドで威力の高いドライブを仕掛けることが多いです。左利きの選手と対戦しても、ラリーで相手のフォアハンドに負けない球威のバックハンドドライブを打つことができるため、吉山と対戦する選手はバックハンドを警戒します。また、サービスもスイング以上の回転量がかかっているため、特にYGサービスでは度々サービスエースを決めることがあります。
写真:全日本選手権での吉山僚一(愛工大名電高)/撮影:ラリーズ編集部
一方でフォアハンドの攻撃に関しては、威力はもちろんであるが的確なコース取りと安定感が特徴的です。スイングがコンパクトであるため、相手の素早い打球にも反応することができ、ミスが少ないです。
使用用具
吉山僚一はヤサカの契約選手で、ラケットは7枚合板の「馬林エキストラスペシャル」、ラバーは両面に「ラクザ7」を使用しているそうです。
「ラクザ7」はセルロイドボールの時代から人気のあるラバーで、プラスチックボールに変わった今でも使用している選手は多いです。「ラクザ7」が他のスピン系テンションラバーと違うのは、打球時のインパクトの強さが強くなるほど打球の威力が上がるラバーである部分です。
吉山は「ラクザ7」を使用することで、スピードは比較的他のラバーより遅かったとしても安定して威力のあるボールを送り続けることができます。また、ラケットは7枚合板の「馬林エキストラスペシャル」にすることで弾みと球持ちの両方を兼ね備えています。
世界ランキング
吉山僚一の世界ランキングはジュニアの部で41位(2020年12月時点)です。最高ランクは2020年2月の40位です。
日本国内・国際大会での主な成績
2019年 | フランスジュニア&カデットオープン | U15男子シングルス準優勝 |
台湾ジュニア&カデットオープン | U18男子シングルス準優勝 | |
2020年 | 全国中学校卓球大会 | 男子シングルス優勝、男子団体優勝 |
全日本選手権 | ジュニア男子シングルス優勝 |
まとめ
16歳にして全日本ジュニア優勝の経歴をもつ若き実力派が、今後も全国の舞台で、そして世界を舞台に戦う選手となるのか。今後の彼の活躍に注目です。