文:ラリーズ編集部
実業団「東京アート」に所属し、Tリーグ「琉球アスティーダ」の一員としても活躍している、世界ランキング過去最高21位(2017年6月)を誇るカットマンの村松雄斗を紹介します。プロフィール、プレースタイル、使用用具などの、基本情報から、世界ランキング上位にくい込む要因となった国際大会での成績などにも触れていきます。
国内外で数多くの好成績を残し、世界のトップで戦い続ける24歳の村松雄斗。今回はそんな村松雄斗のプロフィールを見ていきましょう。
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このページの目次
村松雄斗とは?
村松雄斗は平野美宇を従兄妹に持ち、日本の男子選手の中で、水谷隼、丹羽孝希、吉村真晴らと同じく世界のトップレベルで戦う実力を持った選手です。幼少期から全日本選手権などの国内大会で活躍しており、国際大会でも2016年にはITTFワールドツアーチェコオープンで優勝するなど実績も十分です。
現在は実業団の東京アートに所属しています。さらに、Tリーグにも参戦しており、琉球アスティーダに所属しています。
プロフィール
村松雄斗は1996年10月14日生まれの24歳(2021年9月時点)で、山梨県中央市出身です。
従兄妹に平野美宇おり、卓球一家に生まれた影響で幼少期から卓球を始めていました。平野美宇の家族が経営する「平野英才教育研究センター卓球研究部」で卓球人生をスタートさせます。
写真:村松雄斗/撮影:伊藤圭
幼い頃から卓球の基礎を徹底的に鍛えられ、2004年に全日本選手権大会(バンビの部)で優勝するなど、早くして才能の片鱗を見せていました。
地元の稲付中学校に進学すると共にエリートアカデミーに入門し、世界レベルで活躍するための練習を始めます。高校は親元を離れ、単身で東京にある名門・帝京高校に進学しました。
写真:村松雄斗(琉球アスティーダ)/撮影:ラリーズ編集部
卒業後は東京アートに所属し、日本リーグはもちろん拠点をドイツのブンデスリーガにしてプレーしました。かつての岸川聖也、水谷隼や田添響などもドイツへ武者修行に行ったように、村松雄斗も世界トップレベルと勝負して力をつけるために海を渡りました。
ドイツは日本と違い毎週大会や試合が行われ、世界各国の強豪選手が一同に集う国として知られていて、世界トップを夢見て世界中から若者が集まります。日本の各世代で優勝を果たしてきた村松雄斗でしたが、ドイツに渡りセンスや才能だけでなく、しっかりとした技術や経験に加え、精神面でも成長をすることが出来ました。
2016年にはワールドツアーグランドファイナルで準優勝を収めるまでとなりました。
2018年からはTリーグに参戦しています。村松雄斗は2021年の4thシーズンも琉球アスティーダから参戦します。
村松雄斗Twitter
プレースタイル
日本最強のカットマンとも呼ばれる村松雄斗の代名詞と言えば後陣でのカットです。カットマンとして憧れを持ったのは朱世赫(チュセヒョク・韓国)だそうです。
写真:村松雄斗(琉球アスティーダ)/提供:©T.LEAGUE
世界的に見てカットマンは減少傾向にあります。それは世界の卓球の技術が進化したのは元よりボールや用具の進化も原因となってます。その中で村松雄斗がカットマンとして世界と戦えているのは身長180cmという恵まれた体格に加え、従来のカットマンにはない強烈なバックハンドを打てるからです。
普通のカットマンであれば戦法はバックでカットしてフォアで攻撃というのがセオリーですが、村松雄斗はバックハンドの攻撃で得点を重ねます。攻める時はラケットを反転しバックハンドで撃ち抜き、守る時はカットでしっかりと守るというメリハリがしっかりしています。
使用用具
村松雄斗のラケットはVICTASの「松下浩二オフェンシブ」を使用しているようです。ラバーはフォア面がバタフライの「テナジー64」でバック面がVICTASの「スペクトル S1」を使用しているようです。
世界ランキング
村松雄斗の世界ランキング過去最高は21位(2017年)です。2016年にITTFワールドツアードイツオープン(U21)優勝、ITTFワールドツアーチェコオープン男子シングルス優勝するなどしています。この結果が大きく反映されているようです。
国内大会での主な戦績
2004年 | 全日本卓球選手権 | バンビシングルス優勝 |
2006年 | 全日本卓球選手権 | カブシングルス優勝 |
2008年 | 全日本卓球選手権 | ホープスシングルス優勝、カデット(13歳以下)シングルス優勝 |
2009年 | 全日本卓球選手権 | カデット(14歳以下)シングルス優勝 |
2012年 | 大阪国際招待選手権大会 | シングルス優勝 |
2014年 | 東京卓球選手権大会 | ダブルス優勝(塩野真人ペア) |
国際大会での主な戦績
2012年 | ジャパンオープン | ダブルス準優勝(塩野真人ペア) |
2014年 | ユースオリンピック | 団体準優勝 |
2016年 | ドイツオープン | U21シングルス優勝 |
チェコオープン | U21シングルス優勝、シングルス優勝 | |
中国オープン | U21シングルス準優勝 | |
グランドファイナル | U21シングルス準優勝 |
まとめ
世界ランキング過去最高21位であり、世界で戦える実力を持つカットマンの村松雄斗。張本智和や水谷隼が注目される中、ポテンシャルは同等以上のものを持っているといえるでしょう。これからも「日本のカットマン」の代表としてTリーグや国際大会での活躍を期待したいです。