卓球人のこだわりグッズを紹介する「俺の卓球ギア」。
第81回となる今回は、2020年関西学生卓球選手権で自身初のランク入りを果たした佐々木盛将(同志社大学3年)の卓球ギアを紹介する。
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佐々木盛将の卓球ギア
戦型
右シェーク裏裏
ラケット
インナーフォースZLC(FL・バタフライ)
ラバー
フォア:ファスタークG-1(特厚・Nittaku)
バック:ファスタークG-1(特厚・Nittaku)
ユニフォーム
同志社大学のユニフォーム
こだわりのもの
AirPods pro
勝尾寺のお守り
※ギアは2020年9月時点のもの
全国選抜シングルス優勝の実力者・佐々木盛将
通っていた学童保育に卓球クラブがあったことで卓球を始めたという佐々木は、大阪の強豪クラブである育徳クラブで腕を磨いた。
その後、浪速高校(大阪府)に進んだ佐々木は、高校2年で全国高校選抜卓球大会シングルス2部優勝、高校3年で全国屈指の強豪ひしめく大阪府からシングルスでインターハイ予選を通過した。
写真:2年生時の佐々木盛将(同志社大学)/提供:同志社スポーツアトム編集局
卒業後は同志社大に進み、永田悠貴、石脇優樹ら同級生と切磋琢磨し、3年生の関西学生卓球選手権でベスト16(9位)と自身初のランク入りを果たした。
ラケット、ラバーともに変更し好成績
佐々木の使用用具は、インナーフォースZLC(FL)に両面ファスタークG-1(特厚)だ。
「高校から大学2年まではラケットがアウターで、ラバーはV>15 Extraを使っていました。しかし、試合で安定性に欠けてミスが増え、負けることが多くなりました」と成績を出せなくなったことからラケット、ラバーともに変更したことを明かす。
「今は友人に貸してもらったインナーフォースZLCに、弧線を描けるG-1を貼ってプレーしています。この用具にしてから練習量が減っても、感覚的に入ると思ったボールはしっかり入ってくれるので試合であれ?というミスが減りました」。用具変更が功を奏し、持ち前の安定感に磨きがかかり、関西学生ランク入りという結果にも繋げた。
写真:佐々木盛将の卓球ギア/提供:本人
続いて佐々木がこだわりの愛用品としてあげたのは「AirPods pro」と「勝尾寺のお守り」だ。
「音楽を聴きながら試合前のアップをするので、AirPods Proのノイズキャンセリングは周りの音が聞こえづらくなり、アップにとても集中できます。ただ、試合のコールも聞こえなくなってしまうのが玉に瑕という感じです(笑)」。試合前、集中力を高めるためにイヤホンは欠かせない“ギア”となっている。
「普段ぼーっとしてるところから、試合前にラケットを出すときお守りを見ると気合いが入るような気がします」。ラケットケースにつけている勝尾寺のお守りは、佐々木の気合いを呼び覚ますスイッチだ。
頑張ることの意味を知った高校時代
高校入学当初、卓球は遊び程度にやろうと考えていたという佐々木だったが、3人の恩師との出会いがターニングポイントとなり、全国選抜シングルス優勝、インターハイシングルス出場と全国レベルの実力を身につけた。高校時代について「3年間全力で頑張ることができました」と振り返る。
写真:2年生時の佐々木盛将(同志社大学)/提供:同志社スポーツアトム編集局
「高校でそれぞれ実力、経験、新鮮さを持った3人の先生に出会えました。それぞれの先生方が違った形で、なんとなく卓球をしてきた自分に『頑張る』ということを教えてくださいました」。3人の恩師から、三者三様の“頑張る”を佐々木は学んだ。
「中京大学の女子エースとして活躍していた堀先生からは、練習やトレーニングを全力でやることが頑張ることだということを、監督の畠山先生からは、ただ闇雲に頑張るでなく自分の長所や短所を見てどこを伸ばすかなどの頑張り方を、卓球初心者の藤本先生からは、実力関係なく仲間のみんなと一緒に頑張ることを、それぞれ学びました」。
3人の先生のバランス良い指導は、佐々木を激戦区大阪からインターハイに通過するまでの選手に育て上げた。
「高校入学当初、僕は試合に負けて言い訳をよくしていたのですが、堀先生に『そんなに頑張ってないし強くもないやつが言い訳すんな』と良く叱られました(笑)。その後、しょんぼりした僕を畠山先生や藤本先生がよく慰めてくれました」と懐かしそうに高校時代の恩師たちとのエピソードも振り返った。
今後の目標を尋ねると「まずはちゃんと卒業するために勉強も頑張らないといけない。試合があれば、目の前の1試合1試合を全力で頑張ることです!」と教えてくれた。
高校時代に学んだ“頑張る”を胸に、佐々木はこれからもラケットを振り続ける。