文:ラリーズ編集部
今回は、モンテイロ、アポローニャとともに「ポルトガル三銃士」と呼ばれ、ポルトガルを長年引っ張るマルコス・フレイタス(ポルトガル)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても紹介します。
>>“三銃士”も躍動 欧州卓球界でポルトガル代表の存在感強まる
このページの目次
マルコス・フレイタスとは?
マルコス・フレイタスはジュニア時代からモンテイロ、アポローニャと共にポルトガルを引っ張るヨーロッパのトップ選手の1人です。2012年のロンドン五輪ではベスト8、2014年には地元で行われたヨーロッパ選手権で6連覇中のドイツを破り初優勝を達成しており、ポルトガルを世界トップクラスへと導きました。
写真:マルコス・フレイタス(ポルトガル)/提供:ittfworld
個人でも2015年ヨーロッパ選手権ではシングルス準優勝、そして2016年のリオデジャネイロ五輪では水谷隼に敗れたもののベスト8と実力は十分です。
マルコス・フレイタスのプロフィール
マルコス・フレイタスは1988年4月8日生まれの35歳(2023年5月時点)で、ポルトガル出身です。安定した両ハンドドライブと優れたブロック技術を持ち、ラリー戦を得意とする選手です。
2011年にヨーロッパ選手権ダブルス優勝すると、2014年には団体戦で初優勝、2015年にはシングルス準優勝と見事な成績を残しています。
写真:マルコス・フレイタス(ポルトガル)/提供:ittfworld
五輪においては、2008年の北京五輪に初出場すると、2012年のロンドン五輪、2016年のリオ五輪では団体ベスト8にポルトガルを導き、個人戦でもリオ五輪でベスト8に輝くなど大舞台でも好成績を残しています。
長年欧州リーグで活躍し、2017年にはインド初のプロリーグ、UTT(Ultimate Table tennis)にも参戦していました。2019年11月には木下マイスター東京の一員としてTリーグにも参戦し、張本・水谷・丹羽という日本人トップ選手が出場しない中、チームに貢献し連勝と結果を残しました。
2021年に行われる東京五輪にもポルトガル代表として出場することが決まっています。
マルコス・フレイタスのSNS
マルコス・フレイタスのプレースタイル
フレイタスの戦型は、左シェーク裏裏ドライブ型です。中陣、前陣関係なく打てる両ハンドドライブが武器の選手です。日本選手でいうと水谷隼に似ており、回転量の多くかつミスの少ないプレーでラリー戦を制します。フォアの中陣からのドライブの精度はもちろんですが、バックハンドでも中陣から引き返す技術を持っており、甘い球が来ればすぐに攻撃に転じることができます。
また天性のボールタッチを持っており、卓球台の側面で壁打ちを行う動画は注目を集めました。
サーブはYGサーブを多用します。回転量が多いだけでなく、回転の見極めも難しいとあって多くの選手がレシーブが難しいと評しています。ラリー戦だけでなく、YGサーブからの3球目攻撃もフレイタスの得点源です。レシーブではボールタッチを生かした多様な技術を使用し、相手に的を絞らせず得意のラリー戦に持ち込む展開が見られます。
マルコス・フレイタスの使用用具
マルコス・フレイタスはバタフライの契約選手で、ラケットはバタフライの『フレイタスALC』、ラバーはフォア面に『ディグニクス09C』、バック面には『テナジー05』を使用しているようです。
>>【卓球】フレイタスALCの性能を徹底レビュー ポルトガル代表の名手が使うラケットの性能とは?
>>【卓球】ディグニクス09Cの性能を徹底レビュー 粘着愛好家にもってこいの最先端ラバー
>>【卓球】テナジー05の性能を徹底レビュー 抜群の安定感を誇る最強ラバーの魅力とは
マルコス・フレイタスの世界ランキング
ルコス・フレイタスの世界ランキングは60位(2023年5月時点)で、最高ランキングは7位(2015年11月)です。
フレイタスの世界ランキングは2014年の1月時点で15位でした。その後も上位をキープし、11月時点には9位と初のトップ10入りを果たしました。2015年は常にトップ10をキープしており、2015年11月には自己最高ランキングとなる7位に輝いています。2018年12月に12位から25位にランキングが下がると、その後は20~30位前後を推移しています。
マルコス・フレイタスの主な成績
2003年 | 世界ジュニア選手権 | 男子ダブルス:銀メダル |
2004年 | ヨーロッパジュニア選手権 | 男子ダブルス:金メダル |
2008年 | ヨーロッパ選手権 | 男子ダブルス:銅メダル |
2011年 | ヨーロッパ選手権 | 男子ダブルス:金メダル |
2014年 | チェコオープン | 男子シングルス:優勝 |
ヨーロッパ選手権 | 男子団体:金メダル | |
グランドファイナル | 男子シングルス:ベスト4 | |
2015年 | ヨーロッパ競技大会 | 男子団体:優勝 |
ヨーロッパ選手権 | 男子シングルス:銀メダル | |
2018年 | チェコオープン | 男子シングルス:準優勝 |
2019年 | ブルガリアオープン | 男子シングルス;ベスト4 |
2021年 | ヨーロッパ選手権 | 男子シングルス:銀メダル |
ヨーロッパTOP16 | 男子シングルス:準優勝 | |
2022年 | WTTチャンピオンズブダペスト | 男子シングルス:ベスト16 |
まとめ
ポルトガルを長年引っ張り、ヨーロッパを代表する選手であるフレイタス。今後も日本選手の脅威となるのは間違いありません。東京五輪にも出場することが決まっており、今後の活躍も楽しみな選手です。