文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアープラチナ・カタールオープン 2020年3月6日〜3月8日>
6日、大会4日目を迎えたカタールオープンは、女子シングルス2回戦が行われ、石川佳純(全農・3月世界ランキング9位)が中国の剛腕・王藝迪(ワンイーディ・同12位)と激突した。試合は、超攻撃的プレーで石川が王を追い詰めるも、最後は王の連続攻撃が火を吹き、王が4-2で勝利を収めた。
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剛腕・王藝迪、強烈な両ハンドドライブを披露
写真:強烈なボールを連発した王藝迪/提供:ittfworld
1回戦で加藤美優(日本ペイントホールディングス)との日本勢対決を制し勝ち上がってきた石川は、世界ランキング12位の王芸迪と対戦した。
王藝迪は、パワフルな両ハンドを特徴とし、昨年末のグランドファイナル1回戦では、平野美宇(日本生命)を下している剛腕だ。石川は過去王藝迪に対して3戦3敗。因縁の相手にリベンジを果たせるか注目が集まった。
第1ゲーム、先手を取ったのは王藝迪。石川のフォアサイドを、高い打点のバックドライブで抜き去り、得点を積み重ねる。ゲームポイントではやや甘くなった石川のサーブをフォアドライブで狙い打つ圧巻のプレーをみせた。
しかし、第2ゲームは石川が反撃に出る。王の強烈なフォアドライブを前陣で止め、ラリー戦に持ち込んでポイントを奪う。中盤まで競り合いとなるも、石川がバックハンドのループドライブでゲームポイントを握ると、最後は強烈なフォアドライブを連続で打ち込みこのゲームを奪取した。
これで勢いに乗りたい石川は、第3ゲームから、積極果敢に回りこんでフォアハンドで攻撃していく。しかし王はラリー戦に持ち込まれても強さを発揮。石川の決まったと思われるようなフォアドライブを何本も返し、甘いボールは一撃で打ち抜く。特に、フォアサイドに叩き込まれるバックハンドに石川は苦しみ、ゲームカウント1-3と追い込まれた。
石川、追い込まれてから抜群の集中力見せるも1歩及ばず
写真:気合い十分のプレーをみせた石川佳純(全農)/提供:ittfworld
第5ゲーム、後がなくなった石川だが、積極的な攻撃でリードを奪う。ジリジリと王にその差を詰められたものの、勝負所の7-7で猛烈に切れた逆チキータで得点しガッツポーズ。さらに、王のフォアサイドの厳しいコースにフォアドライブを打ち込む、迫力満点のプレーでこのゲームを奪った。
さらに続く第6ゲームも、石川は3-8と追い込まれてから驚異の集中力を発揮。大きく回り込んでのフォアドライブや、相手のフォアサイドを狙うバックドライブなどの超攻撃的なプレーで9-9に持ち込む。9-10では体勢を崩しながらもフォアドライブをねじ込み、10-10に追いついた。
しかし、王の攻撃は最後まで精度が落ちない。王の連続ドライブに石川の決死の前陣ブロックが止まらずそこから2本連取され、王が勝利を収めた。
超攻撃的プレーで王を最後まで苦しめた石川だが、あと1歩及ばず、悔しい敗戦となった。
詳細スコア
石川佳純 2-4 ○王藝迪(中国)
3-11/11-8/7-11/6-11/11-8/10-12