文:ラリーズ編集部
今回は、2018年のヨーロッパ選手権でダブルス優勝などの実績を持ち、2008年の北京五輪では団体ベスト4進出に貢献したオーストリアのベテラン選手、ロベルト・ガルドシュについて紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
オーストリアの主力選手として長年活躍し続けているロベルト・ガルドシュのプロフィールを見ていきましょう。
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ロベルト・ガルドシュとは?
ロベルト・ガルドシュは、2015年のヨーロッパ選手権で男子団体優勝、2018年の同大会でダブルス優勝などの実績を持つオーストリアのベテラン選手です。2008年の北京五輪、2012年のロンドン五輪、2016年のリオ五輪と3度の五輪出場経験を持ち、オーストリア代表として活躍し続けています。
長期にわたりオーストリアの卓球界を牽引するロベルト・ガルドシュのプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
ロベルト・ガルドシュは、1979年1月16日生まれの41歳(2020年3月時点)で、ハンガリーのブダペスト出身のオーストリア人卓球選手です。
ロベルト・ガルドシュは、1993年のヨーロッパユース選手権で初めて国際大会に出場し、男子シングルスと混合ダブルスの2種目で優勝するなど、ジュニア時代から順調に成績を伸ばしてきました。
2008年の北京五輪の団体戦では、3位決定戦で韓国に敗れたものの、チームのベスト4進出に大きく貢献しました。また、その後も2015年のヨーロッパ選手権で団体優勝、ダブルス準優勝、2018年のヨーロッパ選手権でダブルス準優勝など、コンスタントに好成績を残しています。最近の試合でも、2020年のヨーロッパトップ16でシングルス3位などの実績を残しており、40歳を過ぎても実力は健在であるようです。
また、2008年の北京五輪、2012年のロンドン五輪、2016年のリオ五輪と五輪の個人戦にも3大会連続で出場した経験を持っています。
プレースタイル
ロベルト・ガルドシュの戦型は、右シェーク裏裏のドライブ型です。ヨーロッパ選手としては珍しく、前陣での打点の早いカウンタープレーを得点源とするアジア選手に近いプレースタイルが特徴的です。
ヨーロッパの選手は、台から少し下がって中陣や後陣からの回転量が多く威力のある両ハンドドライブを得点源としている選手が多いという傾向がありますが、ガルドシュは、台からあまり下がらず、回転量よりも打点の早さを重視した両ハンドで得点する場面が多く見られます。アジア選手のような打点の早さとヨーロッパ選手のパワーを併せ持つことがガルドシュの強みといえるでしょう。
また、ベテラン選手らしいサーブレシーブの多彩さも特徴的です。サーブはトスの高さを変化させてタイミングをずらした順横回転のサーブと回転の分かりにくい巻き込みサーブを多用します。レシーブはストップを多用しますが、状況に応じてチキータや流しなども使います。相手に的を絞らせない多彩なサーブ、レシーブもガルドシュの強みとなっています。
使用用具
ロベルト・ガルドシュは、バタフライの契約選手で、使用用具はすべてバタフライの用具を使用しています。ラケットは「ティモボル ALC」で、ラバーはフォア面に「テナジー05ハード」、バック面に「テナジー05」を使用しているようです。
世界ランキング
ロベルト・ガルドシュの2020年3月時点での世界ランキングは29位です。最高ランキングは18位(2015年3月)です。2002年の11月以降、20年近くもの長期にわたり常に2桁の順位をキープしています。
国際大会での主な成績
2008年 | 北京五輪 | 団体ベスト4 |
ヨーロッパ選手権 | シングルス3位 | |
2015年 | ヨーロッパ選手権 | 団体優勝、ダブルス準優勝(ダニエル・ハーベソンペア) |
2018年 | ヨーロッパ選手権 | ダブルス準優勝(ダニエル・ハーベソンペア) |
2019年 | チェコオープン | ダブルスベスト4(ダニエル・ハーベソンペア) |
2020年 | ヨーロッパトップ16 | シングルス3位 |
まとめ
オーストリアの代表選手として長期にわたり活躍し続けているロベルト・ガルドシュ。その実力は40歳を過ぎた現在でも衰えることを知りません。ロベルト・ガルドシュが今後のワールドツアーや東京五輪でどのような活躍を見せるのか。彼の今後に期待が高まります。