連覇狙う戸上 名電勢を打ち破れるか<卓球・インターハイ2019最終日見どころ> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:戸上隼輔(野田学園)/撮影:ラリーズ編集部

大会報道 連覇狙う戸上 名電勢を打ち破れるか<卓球・インターハイ2019最終日見どころ>

2019.08.20

文:ラリーズ編集部

19日、令和初のインターハイは大会4日目を迎えた。この日、男女学校対抗決勝と男子シングルス2回戦から5回戦が行われた。

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男子学校対抗 決勝

<愛工大名電(愛知)3-0 野田学園(山口)>
◯加山 3-2 戸上
◯曽根 3-1 今泉
◯曽根・篠塚 3-2 戸上・宮川


写真:4連覇を果たした愛工大名電メンバー/撮影:ラリーズ編集部

激戦になると思われた愛工大名電vs野田学園の決勝戦は、愛工大名電がストレート勝ちでインターハイ4連覇を達成した。

愛工大名電は、これまで団体戦のダブルスで起用していた加山・曽根ペアを変更し、曽根・篠塚ペアを起用。シングルスのみの出場となった加山は1番で出場し、野田学園の絶対的エース戸上に勝利し、チームに勢いをつけた。ゲームカウント0-2という苦しい展開から始まったが、諦めなかった加山がゲールオールデュースを制した。

2番曽根は今泉と対戦。各ゲームで競り合うも要所を締め貴重な1点を確保した。3ゲーム目のデュースを取ったのが大きかったか。

3番ダブルスは、大会3日目の男子ダブルスチャンピオンの戸上・宮川ペアとペアを変更した曽根・篠塚ペア。チャンピオンペアが先に2-1とリードして、このまま勝利するかに思われたが、そこから曽根・篠塚ペアが反撃し、最終ゲーム11-9と接戦をものにした愛工大名電が勝利した。

愛工大名電は、4連覇を達成し、通算では18度目の優勝となった。今大会、団体戦の主力メンバーは3年の加山を除くと、2年の曽根や1年の篠塚、谷垣と若いメンバーだ。来年以降も愛工大名電の快進撃は続いていくのだろうか

>>愛工大名電、4年連続18度目の優勝

女子学校対抗 決勝

<四天王寺3-1遊学館>
◯菅澤 3-0 高橋
大川 0-3 〇出雲
◯高橋・中森 3-0 出雲・相馬
◯中森 3-0 相馬


写真:四天王寺は前人未到の7連覇達成/撮影:ラリーズ編集部

女子学校対抗では、四天王寺が遊学館を3-1で下し、前人未到のインターハイ7連覇を達成した。

四天王寺1番菅澤がストレートで勝利すれば、遊学館2番出雲も負けじとストレート勝利。前半2本を1本ずつ取り合った。

団体戦の勝敗に大きく関わるダブルスは、四天王寺に軍配が上がった。結果も3-0と一方的で、遊学館の出雲・相馬ペアは完璧に調整しきれなかったか。ダブルスで勝利した勢いで、4番中森は今大会女子シングルス第1シードの相馬を圧倒した。相馬は同日に行われた女子シングルス3回戦でまさかの敗戦を喫しており、シングルスでの敗北が影響した可能性は否めない。

学校対抗は、男女ともに前大会の優勝校が連覇する形となった。愛工大名電は4連覇、四天王寺は7連覇を達成し、歴史に名を刻んだ。

>>四天王寺、前人未到の7連覇 王者の強さ見せる

男子シングルス5回戦 結果

戸上(野田学園)3-0 山本(歩)(出雲北陵)
曽根(愛工大名電)3-2 田原(明豊)
加山(愛工大名電)3-0 杉本(希望が丘)
谷垣(愛工大名電)3-0 伊藤(安田学園)
阿部(希望が丘)3-1 相川(湘南工大附)
新名(明徳義塾)3-2 堀川(愛工大名電)
篠塚(愛工大名電)3-0 宮川(野田学園)
手塚(明徳義塾)3-2 刘念(日南学園)

男子シングルスは、2回戦から5回戦まで行われ、ベスト8が出揃った。

第1シードの戸上(野田学園)は順当にベスト8に進出。男子シングルス2連覇を狙う。また、ベスト8に愛工大名電の選手が半分の4人が残った。

曽根(愛工大名電)は、田原(明豊)の猛攻に苦しめられ、一時は0-2とビハインドを負ったが、地力を見せ3-2と大逆転勝利。大会5日目の準々決勝では、前大会で敗れている戸上と再戦することになった。

前大会3位の手塚(明徳義塾)は、日南学園の刘念との死闘を制しベスト8を決めた。準々決勝では、野田学園の宮川をストレートで破った篠塚(愛工大名電)と試合が行われることになった。

女子シングルス5回戦 結果

庄易(富田)3-1 原田(山陽女子)
船場(明徳義塾)3-2 高橋(四天王寺)
川北(正智深谷)3-1 稲吉(希望が丘)
岡田(明徳義塾)3-2 山本(滋賀学園)
出雲(遊学館)3-1 海保(武蔵野)
顧琳婧(桜丘)3-0 木塚(済美)
浅井(桜丘)3-0 工藤(五所川原商)
出澤(大成女)3-1 菅澤(四天王寺)

女子シングルスも2回戦から5回戦まで行われ、ベスト8が出揃った。

3回戦では、第1シードの相馬(遊学館)が加藤(日本工大駒場)に敗れる波乱が起きた。その山を勝ち進んできたのは、庄易(富田)だ。4回戦で相馬を破った加藤を3-1で下すと、勢いそのまま5回戦も原田(山陽女子)に勝利し見事ベスト8進出を決めた。

ベスト8の顔ぶれを見ると、意外にも女子学校対抗で優勝した四天王寺の選手は1人も残っていない。何が起こるかわからないインターハイで勝つということはそれだけ難しいということだろう。

大会5日目の見どころ

大会最終日の5日目は、男女シングルスの準々決勝から決勝までが行われる。

男女ダブルス・男女学校対抗と王者が決定し、男女シングルスが残すところ最後のタイトルとなる。

男子シングルス 準々決勝

戸上(野田学園)-曽根(愛工大名電)
加山(愛工大名電)-谷垣(愛工大名電)
阿部(希望が丘)-新名(明徳義塾)
篠塚(愛工大名電)-手塚(明徳義塾)


写真:篠塚(愛工大名電)/撮影:ラリーズ編集部

男子シングルスでは、前大会覇者である戸上(野田学園)に注目が集まる。その戸上は準々決勝で曽根(愛工大名電)と対戦する。前大会では戸上が勝利しており、今大会はどのような結果になるだろうか。

1年生ながらベスト8に残った谷垣(愛工大名電)は3年生の先輩の加山(愛工大名電)と対戦。加山は、学校対抗決勝で戸上に勝利しており、調子の良さが伺える。

希望が丘から唯一ベスト8に進出した阿部は、明徳義塾1年の新名と対戦。5回戦で宮川(野田学園)をストレートで破った篠塚(愛工大名電)は、前大会ベスト4の手塚(明徳義塾)に挑戦。ベスト4に躍り出るのは一体どちらの選手だろうか。

>>卓球・インターハイ歴代優勝一覧 男子編|平成30年分・完全保存版

女子シングルス 準々決勝

庄易(富田)-船場(明徳義塾)
川北(正智深谷)-岡田(明徳義塾)
出雲(遊学館)-顧琳婧(桜丘)
浅井(桜丘)-出澤(大成女子)


写真:出雲(遊学館)/撮影:ラリーズ編集部

波乱の山を上り詰めた庄易(富田)は5回戦で高橋(四天王寺)を撃破した船場(明徳義塾)と対戦。庄易の快進撃はまだまだ続くのだろうか。

明徳義塾エースダブルスの1人岡田は川北(正智深谷)とベスト4をかけて戦う。前大会準々決勝で姿を消した出雲(遊学館)は今大会でその壁を打ち破れるだろうか。そして、全日本ジュニア女王の出澤(大成女子)は桜丘の浅井とベスト4の座をかけて戦う。

令和初のシングルスチャンピオンに輝くのは誰だろうか。目が離せない。

>>卓球・インターハイ歴代優勝一覧 女子編|平成30年分・完全保存版