【卓球】グランドファイナル開幕直前 注目のカードを一挙紹介<ワールドツアー・グランドファイナル> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

*写真:左から水谷隼(木下グループ)、張本智和(JOCエリートアカデミー)、伊藤美誠(スターツSC)、石川佳純(全農)/ittfworld

大会報道 【卓球】グランドファイナル開幕直前 注目のカードを一挙紹介<ワールドツアー・グランドファイナル>

2018.12.12

文:ラリーズ編集部

<ITTFワールドツアーグランドファイナル(韓国・仁川) 2018年12月13日〜16日>

いよいよ、明日13日から16日にかけて、今年のワールドツアーを締めくくる、ITTFワールドツアーグランドファイナルが韓国・仁川にて開催される。この大会には世界ランキング上位選手を初め、今年のワールドツアーで活躍した選りすぐりの選手が集い、世界一を競う、世界最高峰の戦いを見ることができる。

今回はITTFから発表された男子シングルスと女子シングルスの組み合わせを元に、大会の見どころを解説していく。

<男子シングルス>張本は準決勝で世界ランク1位・樊振東と対戦

グランドファイナル2018、男子シングルスの組み合わせ
図:ラリーズ編集部

張本智和(12月度世界ランキング5位・15歳)=JOCエリートアカデミー=は初戦、パトリック・フランチスカ(同14位・26歳)=ドイツ=と対戦し、次戦では張禹珍(同15位・23歳)=韓国=対、Tリーグ・岡山リベッツに所属する林鐘勲(同20位・21歳)=韓国=の勝者と戦う予定だ。

順当に行けば、張本は準決勝で樊振東(同1位・21歳)=中国=と対戦する可能性が非常に高い。張本は今年4月のアジアカップで樊振東に勝利しているものの、2月のチームワールドカップ決勝では敗れている。果たして、どこまで迫ることができるのか。

<男子シングルス>水谷は7月に敗れた中国のダークホース・劉丁碩と対戦 リベンジなるか

日本男子のもう一人のエース・水谷隼(同13位・29歳)=木下グループ=は初戦、かなりの強敵を迎えることになった。対戦相手は劉丁碩(同67位・20歳)=中国=だ。

劉丁碩は2014年のブラジルオープンで男子シングルスで優勝して以降、国際大会にほとんど顔を出さず、2018年に入り、急激にワールドツアーに参戦するようになった。7月に開催されたオーストラリアオープンでは初戦で水谷を破り、準優勝を果たしている。

まさに卓球大国・中国のダークホースとも言える劉丁碩。オーストラリアオープンの対戦ではフルゲーム、そして最終ゲームは9-11と僅差の勝負であったため勝機は十分にある。初戦を突破し日本のエースの意地を見せることはできるのか。

<女子シングルス>石川は初戦平野と対戦予定 初戦にして最大の山場か

グランドファイナル2018、女子シングルスの組み合わせ
図:ラリーズ編集部

日本女子の大黒柱、石川佳純(同3位・25歳)=全農=は初戦で最大の山場を迎える組み合わせとなった。その相手は同じ日本代表としてしのぎを削る平野美宇(同9位・18歳)=日本生命=だ。

石川と平野の直近のワールドツアーでの対戦は今年9月の女子ワールドカップだ。その際には石川はファーストゲームを落としたものの、4-1で勝利している。そして、今年のワールドツアーでの対戦を見ても石川は平野に負けなしだ。(3月のカタールOPで石川が4-2で勝利している。)

しかし、両者はTリーグで11月18日に対戦しており、その際には平野が石川を3-1で下しており、両者の実力は非常に拮抗していると言えるだろう。

<女子シングルス>伊藤は準々決勝で丁寧と スウェーデンオープンに続く快挙なるか

なんといっても今大会一番の注目を集めるのは、今年大活躍であった伊藤美誠(同7位・18歳)=スターツSC=だろう。ジャパンオープンで陳幸同(同12位・21歳)=中国=に大逆転勝利をし、決勝では同年代の王曼イク(同5位・19歳)=中国=を破って優勝した6月のジャパンオープン、そして、先月のスウェーデンオープンでは中国主力の3名をなぎ倒しV。卓球ファンの記憶にも残っている試合が数多くあるのではなかろうか。

そんな伊藤は初戦でTリーグ・トップおとめピンポンズ名古屋に所属する鄭怡静(同8位・26歳)=チャイニーズタイペイ=と対戦した後、準々決勝で丁寧 (同2位・28歳)=中国=と当たる確率が高い。

そしてこの最大の壁を越えることができると、石川佳純との日本人対決が見えてくる。中国勢が本格的に参戦しているワールドツアー・グランドファイナルで優勝することはまさに至難の業ではあるものの、今年の伊藤の活躍ぶりを見ていると期待せずにはいられない。今大会は韓国で行われるため、時差はほとんどない。ぜひ、日本選手団を応援してはいかがだろうか。