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【卓求人】“超有名大手のエンジニアから、未経験の転職” T4 TOKYO 金光さんを突き動かした想い

写真:金光茂さん/撮影:ラリーズ編集部

人は、新しく何かに挑戦するとき、つい足がすくんでしまうものだ。しかし、だからこそ、リスクを冒してでも自分の夢や目標に向かって進む姿は、人の心を打つ。

この度、ラリーズの人気求人コーナー「卓求人(たっきゅうじん)」をきっかけに、夢に向かって新たな人生の一歩を踏み出した人物がいる。複合型卓球カルチャースペース『T4 TOKYO』を手がける株式会社スヴェンソンスポーツマーケティングに転職した金光茂(かねみつしげる)さん、31歳だ。

『T4 TOKYO』は2017年の6月に渋谷にオープン。レストラン&バー「THE RALLY TABLE」では、お酒を飲みつつ気軽に卓球を楽しむことができる。また、おしゃれな卓球グッズが揃う「VICTAS SHIBUYA」、初心者でも楽しめる卓球スクール「TACTIVE SHIBUYA」など、卓球に親しめる仕掛けが盛り沢山、卓球カルチャー発信のパイオニアだ。

金光さんは、理系の大学院を卒業しJR東日本のエンジニアとしてキャリアを積んでいたエリートビジネスマンだ。

そんな安定したキャリアを捨ててT4に転職しようと思った理由は何だったのか。まったくの異業種への転職に、不安はなかったのだろうか。転職に至った経緯や、「卓求人」を利用した感想を伺った。

「卓求人」金光茂さんの場合

――すばり、「T4 TOKYO」に転職したのはどういった経緯だったのでしょう。

大学院を卒業した後、JR東日本に入社してエンジニアとして、材料の管理や、協力会社と一緒に修理方法などを考える仕事をしていました。大学院では土木工学を専攻していて、その関係で入社した感じですね。

「将来は卓球業界に関われるビジネスに就きたい」とはずっと思っていたんです。入社後数年で、「ビジネスを肌で感じたい」と経営コンサルや外資系戦略コンサルを目指して転職活動を始めたんですが、ある日、インターネットで「卓求人」をたまたま発見して。T4で企画職を募集していたので、「ダメ元でいいから応募してみよう」と思ったのがきっかけです。

金光さんが応募したT4 TOKYOの卓求人はこちら

――偶然だったんですね。

偶然でしたね(笑)。応募したら「面接しませんか?」と連絡が来て、そこからトントン拍子に進んで採用になりました。

――卓球はずっとやられていたのでしょうか。

中学から高校までやっていました。小さい時はいろんなスポーツをしていたんですが、ある日卓球をやったときに「これは面白いな」って。そこからどんどんのめり込むようになりましたね。

――そこからずっと卓球を好きだったのですね。「卓求人」を使ってみてどうでしたか。

募集している会社の「社長の想い」が書いてあるのが、個人的にすごくよかったです。「今後はこういう計画でやっていきます」とビジョンがしっかり書かれていることも、仕事内容がイメージしやすかった。T4の求人を見たときも、「これだったらチャレンジしやすい環境だな」と思えましたね。

卓球に携わりたいと思っても、求人はあまりありません。他の大手転職サイトを使ってもなかなか見つからない。自分のように、「卓球の携わる仕事をしたい」と考えている人も多いと思うので、そういった意味で、「卓求人」は自分に希望をくれた存在でした。

――社長の言葉に惹かれたことと、何より卓球関連の求人を見つけられたことそのものが価値だったのですね。金光さんが以前いらっしゃった会社はいわゆる超大企業じゃないですか。日本を代表する大手企業から転職することに不安はなかったのでしょうか。

正直なところ不安はありました。ですが覚悟を決めることは、自分の中でいつも大事にしていて。たとえば5年後や10年後に振り返ったとき、「もっとああしておけばよかった」と思いたくないんですよ。

今31歳ですが、41歳になってチャレンジできなかったときを考えるとすごく後悔する。だったら、若いときから自分が携わりたい業界に入って頑張った方がいい。ダメならダメで、そのときに考えればいいだけのこと。やるかやらないかは、自分次第だといつも思っています。

――周囲の反対はありませんでしたか。

ないといえば嘘になります。だけど自分が頑張っている姿を見せていれば、認めてもらえる自信はありました。はじめは反対されたんですが、「そんなにやりたいんだったらやってみなよ」と次第に認めてもらえるようになって。自分を信じてやっていれば、人の感情って動くんだなと実感しました。

金光さん
写真:金光茂さん/撮影:ラリーズ編集部

――転職活動をされる中で、T4を選んだ一番の理由は何ですか。

多様性を認めてくれたところです。採用が決まったあと、社長含めて何人かで会食したときに「どうして採用してくれたんですか?」と聞いたんですよ。そしたら「変だったから」と言われて(笑)。

実は面接のときに、「もっとこうした方が卓球業界が盛り上がるんじゃないか」と提案ベースでいろんな話をしたんですよね。そうしたら「おもしろいね」と言ってくれた。自分を受け入れてくれるような感覚があったのも、きっかけとしては大きかったです。

――なるほど。今はどういうお仕事をされていますか。

主には二つのプロジェクトに関わっています。一つは「T4 OFFICE」というおしゃれなデザインの卓球台を企業に提供する販促事業です。もう一つは会社の経理関係ですね。物販のお手伝いをすることも多くて、社長の山下さんに直接指導して頂きながら日々頑張っています。

――やりがいも多そうですね。

「卓球台があるだけでこれだけ人に喜んでもらえるのか」という瞬間をよく目の当たりにするんですよ。卓球台を提供する側ですが、「もっといろんな人と繋がって人を喜ばせたいな」という気持ちは常に持っています。

あとはゼロからイチを作る過程もおもしろい。JR東日本の場合、既存サービスがもともとあるので、それをいかに運用して収益を得るかが大切でした。でもスタートアップだと、既存サービスもないので全部自分たちで作らないといけない。スピードとやりきる力も必要なので、もちろん大変な部分もありますが、楽しさも感じています。

――今後どういう仕事をしていきたいですか。

二つあって、一つは「T4 OFFICE」をもっと広めること。今は東京都内が中心ですが、今後は全国各地に展開して「T4 OFFICE」の存在を知ってもらいたい。そのためには、もっとPR部分を強化していかなければいけないとは思っています。

二つ目は、卓球を通じてさまざまな人とつながれる事業を展開していきたいですね。たとえば、卓球と婚活をコラボさせてみるのもいいと思います。卓球を通じて一緒に体を動かすことで、親密度がさらに増すかもしれない。卓球でビジネスの可能性を模索しながら、卓球に恩返しできれば嬉しいですね。

――今後金光さんのように、「卓求人」を使って転職を考える人も増えてくるかと思います。どういう人に「卓求人」をおすすめしたいですか。

ただ卓球が好きだけではなくて、卓球を通じて何か商売をしたい人に是非おすすめしたいです。心にしっかりと思いを留めて、ゼロから何かを構築することを楽しいと思える人とか。

転職も含めて、チャレンジをして失敗することを恐れる人も多いと思うんです。だけど失敗しても、死ぬわけではない。「失敗してもいいからチャレンジしたい人」に使ってほしいなと思います。

――不安があっても、チャレンジした先に醍醐味があると。

平坦な生活もそれなりに楽しい人生だと思いますが、波乱万丈の人生を歩んできた人の方が自分は魅力的に感じるんですよね。たとえば起業している人って、いくつもの修羅場を乗り換えてきている人が多い。そういう人の話を聞いていると、話していて自然と惹きこまれてしまう。自分の言葉でしっかりと語れるよう、卓球を通じてさまざまな経験を積んでいきたいです。

自ら決断し、挑戦を続ける勇気こそが、自分らしいキャリアに巡り合うために必要な能力なのかもしれない。真に「自分らしい」人生とは、たったひとつの出会いからも生まれうるのだと、金光さんは教えてくれた。

今後もラリーズの「卓求人」では、新たな人生を切り開こうとするビジネスパーソンのための求人情報をご紹介していく。

取材・文:古山貴大

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